過去の記事で『自立支援の考え方のおまけ』として、「気が利く支援者」について紹介しました。
自身の役割について理解不足の支援者は多く存在しています。
この記事は介護職の役割について、事例を紹介しながら解説します。
介護職の役割とは
これについては過去記事『職務の理解』で説明していますので、そちらをご覧ください。
この記事の中で、以下のようなポイントを紹介しました。
今回は④について解説します。
その他については、別記事で紹介していますのでご覧ください。
① ⇒ 『職務の理解』
② と③ ⇒ 『介護過程・職務の理解 おまけ①』
外出支援場面の例
< 問題 >
次の①〜⑤うち、外出同行する支援者が行う事として、「適切なこと」「不適切なこと」をそれぞれ選んでください。
①買い物の荷物を持つ
②買い物を代行する
③店員に商品の質問をする
④交通機関の時刻や乗り換え等を調べる
⑤事前に目的地の場所、営業日時等を調べる
< 解答 >
適切なこと: 該当なし
不適切なこと : ①②③④⑤
※補足
①〜⑤のようなことは禁止されている訳ではありません。
“必要な理由”がある場合には実施します。
※②は認められません。
なぜ全て不適切なのか、次の項目で解説します。
支援者は「居るけど居ない人」
支援者は黒子のようなものであり、①〜⑤のようなことは、主役であるご利用者本人がすべきことです。
荷物持ちは「付き人」、乗り換え案内等は「観光案内人」の仕事です。
代行する場合は、支援が必要な理由を明らかにしましょう。
「困難事例」と言われる、サービス提供が困難なケースがあります。
これも支援者が原因である事が多く、その後の修正は困難になります。
付き人や観光案内のような支援は、ご利用者に誤ったサービス理解を植え付けます。
そのような支援は何の助けにもならず、能力低下の手助けと公費(税金)の無駄遣いをしていると理解すべきでしょう。
「本人ができることは本人がする」
この基本的なことを意識して実践することは、双方にとって利益になります。
こんばんは。
授業ではお世話になっております。
ためになる記事をありがとうございます。
同行援護について細かい質問になります。
利用者さまが希望されるとおりにしたときに、ご本人はそんなつもりはないけれど、他の人に迷惑をかけてしまいそうなときは、支援者はどうしているのでしょうか?
例えばスーパーに買い物に行ったときに、ショッピングカートを利用するかどうかは、利用者さまにお聞きすると思うのですが、利用したときに、他のお客さんによくぶつかるなどされる頻度が多いときは、そうなっている事実をお伝えし、カートをどうするか、決めてもらうのでしょうか?
利用者さまに依頼されて支援者がカートを代わりに押すのは構いませんか?
また、ご自分ひとりで持てない量の買い物をされようとしているときは、途中で荷物の量をお伝えして、持てる量に調整してもらうのでしょうか?
対応の仕方や言葉かけは、利用者さまそれぞれ違うと思いますが、今までの経験例などがあれば、教えていただきたいです。
コメントありがとうございます。
ご質問の回答をまとめましたが、ボリュームが多くなりそうです。
既に講習にてお伝えしてしまったかと存じますが、新たな記事へ回答をまとめるよう準備致します。
よろしくお願い申し上げます。