介護職に従事しながら、福祉人材養成校の講師をしています。
仕事のなかでよくお受けする質問や相談、悩みごとなどの回答を記事にしています。
「あのヘルパーさんはよく気が利く」
「なにも言わなくも○○してくれる」
このようなお話を耳にすることがあります。
さて、気が利く人は良い支援者なのか?
「気が利く」と評価される支援者は、介護過程や職務の理解不足であることが多いです。
今回はこの「気が利く支援者」について考えてみます。
この記事は別記事「職務の理解」の補足記事ですので、未読の方はそちらもご覧ください。
「おまけその2」の記事もできました。気になる方はご覧ください。
気が利くとは?
辞書には以下のような説明がされています。
【気が利く】
① 物事をするのに、細かなところまでよく気がつく、心が行きとどく、気転がきく。
② しゃれている。
「気が利く」は、良いことであるという説明がされているようです。
日常場面でも「気が利く」は、褒め言葉として使われる事が多い印象を受けますね。
気が利くということ自体に問題はなく、その後の行動によって問題が起こるようです。
次の項目で確認してみましょう。
気が利く人の問題点
気が利くと言われる人の中には、「困っているようだから助けてあげよう・教えてあげよう」と考える人がいます。
ゴルフ練習場などで、頼んでいないのに教えに来る人のことを「教え魔」と呼ぶそうです。
“迷惑な人” としてテレビでも紹介されていました。
「相手のためになる」「良かれと思って」との考えで行動しているようです。
これは相手のためではなく自己満足のための行動です。
「利用者ニーズ」を無視した“支援者ニーズの押し付け”と同じものでしょう。
相手が求めていなければ、迷惑行為です。
理解すべきポイント
以下に今回のポイントをまとめました。
支援者から見ると”不適切”あるいは、”ムダ”と感じる事をご利用者がされていた場合、つい口出し・手出しをしたくなるものです。
“誰の生活” で、“誰が決定すべきなのか” を理解していれば、「気が利く」と言われるような支援者ニーズの押し付けはしないはずです。
柔軟な思考と広い視野を意識することをおすすめします。
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