介護職に従事しながら、福祉人材養成校の講師をしています。
仕事のなかでよくお受けする質問や相談、悩みごとなどの回答を記事にしています。
就職活動中の方々から
「訪問系に興味はあるけど、1人での支援は不安・・・」という相談をよくお受けします。
せっかく興味を持たれているのに、不安が大きいために諦めてしまうのはもったいないので、相談内容と回答をまとめました。
参考にしていただき、少しでも不安解消に役立てば幸いです。
Q1)訪問系は1人で仕事する?
「1人での支援」というイメージは間違いです。
1対1ではありますが、1人で仕事はしていません。
理由は次項にまとめます。
1人なのに、1人ではない?
「1対1」ではなく、「1対複数(チーム)」
チームケアが原則であり、現場で支援する人はチームの一員。
チームで決めた事を、その通りに実施することが役割です。
1対1ではあるものの、支援は予めチームとして取り決めた事を、引き継がれた通りに実施します。
冷たい聴こえに感じられるかもしれませんが「プログラミングされたロボット」のようなイメージです。
ロボットのような支援とは
プログラムされた事を行う=計画通りの支援を実施する
プログラムされた事以外は行えない=計画されていない事は実施不可
プログラムされた事以外を依頼された場合は、指令室へ通知が届くシステムがあります。
※時折エラーにより通知が来ない場合もあります。このエラーは新人・ベテラン問わず起こります。
プログラム以外の内容を実施することを、自己判断の支援と言います。
指令側に課題がある場合もありますのでご注意ください。
事項で解説します。
Q2)臨機応変な対応など、現場判断が求められるのでは?
諸々のリスクがあるので求めません。
臨機応変、現場判断の余地は確かにありますが、ごく限られた狭い範囲のことです。
ロボットのエラーであれば修正可能ですが、指令室自体が機能していない場合は修正困難です。
「この仕事は自己判断すべき」
「責任者がその場にいないのだから、現場のヘルパーに任せるしかない」という意見を聞いた事があります。
正しい指示ができる人が存在しない事業所もあり、残念ですが珍しい事でもありません。
「臨機応変に」「現場判断で」などの発言は、理解不足や責任放棄の姿勢が表面化したものでもあります。
このような指示を頻繁に受ける職場は、法令遵守の意識が低い恐れがあるため注意しましょう。
まとめ
訪問系の仕事に不安を感じる方も多くおられますが、その不安は職務の理解を深めることで解消できます。
繰り返しますが、訪問系は1対1ではあるものの、1人で仕事はしていません。ご安心ください。
ちなみに、
私が訪問系の仕事を続けられる理由は、「1人になれる時間が多いから」です。